アルギニンとは？勃起力は本当に上がるの？シトルリンとの違いなど！

こんばんは！

セックス
薬剤師

のもっくんです！

勃起力を上げる○○って
いうのはよく聞くと思います。

もりもの薬箱では
様々なシリーズを解説してきました。

今回解説するのは

アルギニン

です！

皆さんアルギニンって
聞いたことありますか？

精力をつける！って言われる
サプリやドリンクには、大抵この

アルギニン

が入っています。

アルギニンとは？役割は？
- １,アルギニンは血管を広げる
  - アルギニンが血管を広げる流れ
- 2,尿を無毒化する
  - アルギニンが有毒なアンモニアを尿素に無毒化する流れ
  - アルギニンはアミノ酸の一種で①血管を広げる②おしっこを作る作用のあるアミノ酸
シトルリンとは？
- - シトルリンはアルギニンと表裏一体の関係性。ほぼ一緒って考えていい。
勃起のメカニズムは？
アルギニンと勃起力の関係性は？
実際アルギニンは勃起力に効果はあるのか？
- - アルギニンの考察
アルギニンのまとめ
最後に

アルギニンとは？役割は？

アルギニンとはアミノ酸の１種で、
体内でも合成されるアミノ酸です。

アルギニンには
重要な２つの役割があります。

血管を拡張させる
尿を無毒化する

それぞれを解説していきます。

１,アルギニンは血管を広げる

血管というのは、広がったり、
狭くなったりを繰り返しています。

これは精神状況に大きく影響し、
興奮している時は血管は狭くなり、
リラックスしている時は血管は広がります。

アルギニンはその血管の収縮に
大きく関わっているアミノ酸です。

アルギニンが血管を広げる流れ

アルギニンは
NO(一酸化窒素)と
シトルリンという成分に
分かれます。
NOは弱いエネルギーを
強いエネルギーに加工します。
NOによって作られた
強いエネルギーで血管を広げます。

※分かりやすいように
エネルギーの強弱で説明してます。

2,尿を無毒化する

おしっこの成分ってなんでしょうか？

おしっこ＝アンモニアっていうイメージが
つきやすいですが、実際のところ、
おしっこの中のアンモニアは微量です。

私たちが食べる肉、魚、野菜の中には
タンパク質という成分が含まれています。

タンパク質を食べた後は
アンモニアに変換されます。

しかし、アンモニアは
体にとって有害な物質なので、
それを尿素という物質に
変換しなければなりません。

有害なアンモニアを
無害な尿素に変換する上で
大切になってくるのがアルギニンです。

アルギニンが有毒なアンモニアを
尿素に無毒化する流れ

オルニチンとアンモニアが合体して、
シトルリンを経て、アルギニンに変わる
アルギニンから尿素が抜けて、
尿素はおしっこに。
アルギニンはオルニチンになる。
※以上繰り返し

アルギニンはアミノ酸の一種で
①血管を広げる
②おしっこを作る
作用のあるアミノ酸

シトルリンとは？

前述のアルギニンの役割で

血管を拡張させる
尿を無毒化する

という流れの中で
同じ成分が２個出てきました。それが

シトルリン

見ればわかるように、
1ではアルギニンからシトルリンが作られ
2ではシトルリンから
アルギニンが作られています。

簡単にいうと、
アルギニンとシトルリンは
表裏一体の関係です。
アルギニン≒シトルリンだと
思ってもらえると楽です。

シトルリンはアルギニンと
表裏一体の関係性。
ほぼ一緒って考えていい。

勃起のメカニズムは？

勃起のメカニズムの
詳細は下記のブログに書きました。

【絶対にわかる】ＥＤ(勃起不全)の原因と治す方法を解説します。

簡単に勃起を説明すると、血管が拡張し、
血が陰茎にパンパンに詰まることで、
硬く、大きくなります。

つまり、勃起とは血の力です。

アルギニンと
勃起力の関係性は？

では、なぜ、アルギニンは
勃起力をあげると
言われているのでしょうか？

前述した
アルギニンの作用の①と
勃起のメカニズムを思い出してください。

アルギニンは血管を拡張させる
勃起は陰茎の血管が
拡張することによるもの

もし、勃起不全(勃ちが悪い人)の人に
アルギニンを摂取させたら、

アルギニン摂取
陰茎の血管が拡張
陰茎に血が集まる
勃起する

と思いませんか？

実際アルギニンは
勃起力に効果はあるのか？

アルギニンの効果を調べるために、
勃起不全の人たちを3つのグループに分けました。

Aグループはアルギニンだけ服用
Bグループは勃起不全薬だけ服用
Cグループは
アルギニンと勃起不全薬を両方服用

上記の組み合わせで
１２週間飲み続けてもらって、
勃起不全のレベルは
A,B,Cのどれが一番回復したか？
を調べていきます。

勃起不全の重症度はIIEFという
アンケートで採点します。
その点数が21点以下だと
勃起不全という認識です。

では、結果です。
(単位はIIEFの点数です)

アルギニンの考察

A,B,Cともに服用前は21点以下なので、
勃起不全の症状がある。
A,B,Cともに各々の課された薬を飲むことで、
IIEFのスコアは向上した。その中でも、
Cグループのアルギニン+勃起不全薬の
組み合わせに関しては21点を超えているため、
勃起不全がかなり改善しているといえる。

服用前と後の点数を比較してみると

A(アルギニン): +3.1点
B(勃起不全薬): +6点
C(両方): +7.1点

アルギニン単剤が最も改善度が弱く、
アルギニンと勃起不全薬を
両方飲んだ場合に
改善度が最も高かった。

つまり、アルギニンは単剤だけでも、
勃起力を向上させますが、
勃起不全薬に上乗せしても、
薬の効果を増大させます！

アルギニンのまとめ

アルギニンはアミノ酸の一種であり、
シトルリンとは表裏一体の関係性を持つ。
体の中で合成してくれるため、
不足する人はあまりいない。

アルギニンは
①血管を拡張させる②おしっこを作る
という役割を持っている。

血管拡張作用があるため、
陰茎の血管を拡張させ、
勃起力を向上させる。

単剤でも勃起力を向上させるが、
勃起不全薬と一緒に飲んでも
勃起力を増大させることができる。

今回の勃起不全薬はPDE５阻害薬だが、
男性ホルモン薬、
ヨヒンビン製剤との併用でも、
効果は上乗せされる可能性がある。

参考文献
PMID： 32192966

最後に

今回はアルギニンについて解説しました。

勃起不全の原因は多岐にわたります。

原因によって薬を
使い分けることが大切です。

性の悩みを努力で治すことは
かなり難しいです。

アルギニンで
勃起不全を改善させるということですが、
あくまでもアミノ酸なので、
期待しすぎないことが大切です。

もし、少しでも悩んでいるなら、
気軽に聞いてくださいね！

もっくんでした！