目次
過去の早漏出張はこちら!
早漏出張vol.1
「浜名湖のうなぎと梓川香苗」
早漏出張vol.2
「耶馬渓のすっぽんと木下林檎」
早漏出張vol.3
「青森のにんにくとマキとマコ」
早漏出張vol.4
「呉の牡蠣とエリス」
早漏出張vol.5
「熊本の馬肉と宮下佐紀」
いままでの早漏出張を
一気読みはこちら!
登場人物
:日高十郎
:花田喜代
:花田美代
:花田姉妹の母
本編
私の名前は日高十郎。
金と女は全て手に入れてきた。
しかし、私は童貞だ。
早漏のため、
ゴムをつけた瞬間イってしまう。
そう、つまり
ゴムとセックスしているだけなのだ。
会社の部下が
「珍しいものが手に入ったんですよ」と、
出張先の新潟土産である
鮭ジャーキーを渡してくれた。
「鮭ってビタミンDが豊富だから、
健康にもいいって、
近年注目されてるみたいですよ」
笑ってごまかしたが、内心では
『新潟に行こう!!』
ぐらいの気持ちになっていた。
何しろビタミンDと言えば、
精子の運動量アップに
効果的ともいわれている。
極度の早漏故、
泌尿器科には定期的に通っているが、
今のところ健康面では指摘は無い。
(でも気になる、気になるからなぁ……)
そう思って、
私は次の週末の旅行先を、
新潟に決めたのである。
── 週末。
今回は鮭で有名な
新潟県の村上市に行くつもりで、
駅前の周辺を案内する看板を
見上げていると、
「おにーさぁん、まいごぉ?」
と、突然話しかけられた。
30歳前後のふっくらとした体つきの、
若い女性だ。
「大丈夫ですか?」
「らいじょーぶ、らいじょぉぶ」
まさかこの人、
1杯だけで
酔っぱらってしまったのだろうか。
あたりを見まわしたが、
連れらしき人はいない。
「あらしもねぇ、
いまのんれるのぉ」
「ありがとうございます。
っと、これください」
困ったような顔をした店員さんから
ミネラルウォーターを購入し、
「お姉さん、
これは私おすすめのお酒です」
と、手渡した。
「おおっ、透明!」
「はい、香りも少なくて
お姉さんの口にも
合うかと思います。はいどうぞ」
あっさりと言うことを聞いてくれて、
お姉さんは勢いよくミネラルウォーターを
飲み干した。
とろんとした目は変わらないが、
少なくともこれ以上の悪酔いは
避けられるだろう。
というか、完全に迷惑行為である。
「いた!
もう、美代ちゃん!!」
そんな叫びが聞こえて、振り返る。
みれば彼女とよく似た顔立ちの女性が、
困り切った顔をして、
肩で息をしながらこちらを見ていた。
色白で透明感のある頬の、
まさに新潟美人という風情の女性である。
泣いた後のような目をしていて、
ぽちりと付いた黒子が何とも色っぽい。
「ほんっとうにすみません!
妹がご迷惑をおかけいたしました!」
「いえいえ。
お姉さん、ですか?
この様子であれば、
階段を上るのも大変そうですし。
よければお手伝いいたしますよ」
困ったような顔をしていた彼女だが、
ややあって、頷いた。
「大変申し訳ないのですが、
お願いしてもよいでしょうか」
「ええ、もちろんです」
聞けば二人はこの駅に、
買い物に来たらしい。
近くの立体駐車場に
車を止めてあるということで、
そこまで運ぶことにした。
後から来た女性は
花田喜代さん、
今私の肩で、
ぐでんぐでんに酔っぱらっているのが、
その妹さんの
美代さん
だそうだ。
「村上市からここまできて、
ちょっと目を離していたら……」
私は少しばかり驚きながら、
彼女に返した。
「そうなんですか?
いや、実は私も村上市に旅行で
向かうつもりだったんです。
花田旅館というところに
ご厄介になる予定でして」
「花田旅館?
……もしかして、
今日お泊りの日高様ですか?」
私が目を丸くしながら頷くと、
喜代さんが土下座をせんばかりに
頭を下げてきた。
「お客様になんてご負担を、
大変申し訳ございません」
「いえいえ。
偶然ですよ、偶然!
どうか頭をお上げください」
がばっ、と顔を上げた喜代さんが言う。
「でしたら、
もしお立ち寄りする場所がなければ、
このままわたくしがお送りいたします。
あちらでお荷物を置いて頂いて、
それからご移動なさっても
結構ですし……」
必死そうな顔をする彼女が、
なんだか気の毒になった。
元はと言えば、妹の美代さんが
酔っぱらってしまったのが
原因だというのに。
「うーん……
じゃあ、お言葉に甘えます」
女性には優しくありたい、そんな思いから、
私は申し出を受け入れていたのだった。
新潟駅から村上市までは、
だいたい1時間少しかかる道のりだという。
喜代さんは実に話し上手で、
車窓からの景色を
あちこちバスガイドのように
紹介してくれるものだから、
話を楽しんでいれば
1時間はあっという間だった。
到着した旅館は海に近く、
時間帯もあってか
眩いばかりの太陽が
日本海を明るく照らしている。
裏口に回らせてもらい、
そこまで美代さんを担いでいくことにした。
すぐさま裏戸が開けられ、
先に喜代さんが中に入っていく。
「まあまあ、
美代、どうしたの?」
二人によく似た女性が、
こちらに入ってきた。
「……気が付いたら
ぽんしゅ館でお酒を飲んでいて、
こちらの日高様が助けてくれたのよ」
「まあ、喜代。
あなたお姉さんでしょう、
ちゃんと見てあげなきゃ!」
甲高い声でそう諭す女性に、
喜代さんは何ともいえない顔をした。
「すみません、
彼女はどちらに寝かせれば?」
「あっ。
大変失礼しました、
さあどうぞこちらへ」
ほどなく美代さんは個室へ寝かされ、
私はそのままチェックインの手続きを
取ることになった。
対応してくれたのは、先ほどの女性……
姉妹のお母さんだった。
「お客様とは露知らず、
喜代が大変ご無礼をいたしました」
「いえ。美代さんはお酒が弱いとのこと、
喜代さんもご苦労なさっていたので
手を貸したら、
偶然今日お世話になる旅館だっただけです」
「まあまあ、
美代を心配していただき、
ありがとうございます」
喜代さんが一番迷惑を
こうむったというのに、
不思議と美代さんを庇い喜代さんを
無視するような言い方をする彼女に、
内心で違和感を覚える。
「いえ。……
部屋に荷物を置いたら、
少し出てきます」
「ええ、どうぞ。
お出になる時は、
こちらに鍵をお預けください。
どうか、ごゆっくり」
彼女はそう言うと、
さっさと美代さんが寝ている個室へ
戻ってしまった。
まるで、美代さんしか
目に入っていないかのようだ。
「日高様、
女将が失礼いたしました」
そう言ったのは、
奥に控えていた喜代さんだ。
先ほどのTシャツ姿とは打って変わって、
正に旅館の中居さんともいうべき、
綺麗な着物姿になっている。
私は思わず、
「い、いえ。私は、じゃあ、
荷物を置いたら
あたりを散策してきます」
と、そそくさとその場を
立ち去ってしまった。
彼女の雰囲気の変わりように
どうしようもなく、どきり、としたのだ。
とはいえ、
あのような出来事があったせいか、
思うように散策を楽しむことはできず、
仕方なしにお土産を見繕って
早々に旅館に戻ることにした。
部屋ではすっかり夕食前の用意も
整いつつあり、
サッと温泉に浸かった後には、
もうすぐさま
食事が出来るようになっている。
「日高様、この度は大変、
ご迷惑をおかけいたしました」
夕食の席で、とろりとした甘い声で
話しかけてくるのは、美代さんだ。
「いいえ。
もうお加減はよろしいのですか?」
「はい。もうすっかり、
日高様に運んでいただけた
おかげかもしれません」
「いえ。ぜひ、喜代さんにも
お礼を差し上げてくださいね、
駆けつけてくれなければ
駅員さんを
頼らざるを得なかったので……」
私がそう言うと、
彼女は不機嫌そうに黙ってしまう。
唖然とする私に気が付かないのか、
すぐさま徳利を手に取ると、
私の隣に近寄ってきた。
「さ、どうぞ。
ぽんしゅ館では飲めなかったと
お聞きしてますし……」
「は、はあ」
昼間のお礼なのか分からないが、
ともかく彼女は私の担当らしい。
しっとりと甘い鮭の刺身は美味しく、
醤油に油がパッと散るほどに
脂が乗っている。
鮭の頭を使った氷頭なますは
コリコリとした食感で、
反対にあっさりとして舌に楽しい。
ところがあれやこれや、
べたべたと近づいてくる
美代さんの方にも気を配らねばならず、
ちょっと物足りなさを感じてならない。
するとそこへ、すっ、と襖が開いて、
喜代さんが現れた。
「お待たせいたしました。
〆のハラコめしです」
「あ、どうも。
そこに置いといてくれる、
お姉ちゃん」
「美代!?」
目を丸くする彼女に、これはどうやら
『美代さんの独断』あるいは
『母親の差し金』
という可能性を思い当たった。
「あ、あ、ええと。
すみません、ではこちらに」
「日高さん、このハラコめし、
とっても美味しいんですよぉ」
正直、あまり気持ちの良いものではない。
喜代さんが
すっかり困り切った顔をしているのを見て、
私の口をつい、言葉が突いた。
「美代さん。この旅館を私は
楽しみにしていましたが、
あなたのおかげで台無しです」
「っ、
お姉ちゃんに何か言われたの!?」
どうしてこの場で喜代さんに話が飛ぶのか、
まるで理解できない。
そのせいで、怒りが混み上がる。
「その程度で
私が怒ると思いますか? ……」
「え……」
「っ、日高様、
申し訳ございません!
申し訳ございません!」
先に飛び出してきたのは、喜代さんだった。
彼女はきっとこれまでも、
同じように美代さんの失態を
庇ってきたことがあるのだろう。
美代さんはすぐに喜代さんの後ろへ
そそくさと隠れ、
まるで彼女を非難するような目をしている。
「喜代さんのせいではありません。
それに、私は美代さん、
あなたと話しています。
私としてはあなたがべったりと
くっついてこられるので、
まるで食事が楽しめません。
……好む男性もいるでしょうが、
私にとっては苦痛でしかない」
そこまで勢いよく言い切ると、
美代さんはおろおろとした様子で
「すみません」とか細く告げて、
そのまま部屋を出ていってしまった。
見るにそれなりの年齢だが、
謝る技術さえ伴っていないのかと思うと、
可哀そうにさえ思えてしまう。
「あ、あの、日高様」
「喜代さん、大丈夫ですか?
あんな言葉がけをされて……」
「い、いえ……私、わたしは……」
喜代さんは
他の仕事があるだろうと返した後、
予想外のことが起きた。
なんと、怒り狂ったおかみが
私の部屋に突撃してきて、
美代を泣かせたとして
宿代を叩きつけるように返してきたのだ。
「娘になんてことを!!
訴えてやる!!」
あまりの言葉に、私も頭に来ていたので
応答する気にさえならず、
宿代を手に外へ出てきてしまった。
といっても、泊まる当てがない。
仕方なく駅近くの漫画喫茶を
目指していると、
後ろから見たことのある車が
追いかけてきた。
「日高様!」
「喜代さん?」
「あ、あの。良かったら、
私の家に泊まりませんか?
実は普段は、市内ですけど、
離れて暮らしているんですっ」
彼女にじっと見つめられ、
私はつい、その言葉を受け入れてしまった。
喜代さんの家は小さなアパートで、
大学生が使っていそうな
1ルームタイプの部屋だった。
「……美代は、
小さい頃から何かと体の弱い子で、
すっかり両親も
甘やかす癖がついてしまったんです」
彼女が淹れてくれた日本茶を飲みながら、
私は「そうだったのか」と頷いた。
「でも、父も母も何か
危機感を覚えたのでしょうか。
あれやこれやと、
何かにつけて美代のことを
私に押し付けるように
なってしまって……」
「ですが喜代さん、
それではあなたが」
「……日高様のように、
そう言ってくださる人が居ることに、
とても救われました」
ほんのりと微笑んだ彼女に、
私は思わずその両手を握っていた。
「喜代さん、お逃げなさい。
市内とは言わず、もっと遠くへ」
喜代さんの目から、ボロボロと涙が落ちた。
「っ、でもっ。でもわたしが、
にげたらっ、にげたら……
美代っ、みよは、
みすてられちゃうっ……」
私はとうとう彼女の体を、
きつく抱きしめていた。
「喜代さん、あなたは悪くない。あなたは、悪くないんです」
肩にしとどに、
喜代さんの涙が落ちてくるのが分かった。
「っ、日高様。いえ、日高さん……私に、わたしに勇気を、ください」
私は彼女の体を抱きしめたまま、頷いた。
そのままワンルームの大半を占めるベッドへもつれ込み、唇を重ねる。
初心な反応をする喜代さんを見ていると、
どうにも体が
カッと熱くなってならなかった。
ゴムを取り出して、
(いける。今夜なら、きっと……!)
と、意を決してかぶせる。
射精は、しなかった。
(やった……!!)
喜代さんの方を向いて、
私は少しずつ前へ進む。
彼女は恐る恐ると言った雰囲気で、
私のペニスに手をかけて、
まるで秘所へ招くようなしぐさを見せた。
「喜代さんっ」
たまらず、彼女の名を呼んだその時。
どぴゅっ、と、私の精液が跳ねる音がした。
「あ……」
彼女が目を丸くして、
おろおろとするのが分かる。
「……すみません喜代さん、
実は私、
とんでもなく早漏なんです」
賢者タイムのすっきりとした頭のまま、
私は話しかけていた。
「……日高さんにも、
弱点があるんですね」
「弱点だらけですよ。
こんな男でも、今日迄生きています。
喜代さん、あなたの思うままに、
あなたの気持ちの向くままに、
生きてください」
格好つけて笑う私に、
喜代さんは涙をいっぱいにためて、
それでも微笑んでくれた。
その日は二人で遅くまで、
主に喜代さんの家族への愚痴を聞いて
語り明かした。
後日もらった手紙によれば、
彼女は美代さんを連れて実家を出て、
離れたところで一緒に暮らしながら
実家の旅館に二人で勤める日々を
送っているのだという。
それが彼女の選んだ、勇気の出し方で、
思うままの生き方なら……
遠くで私は、
それを応援し続けることだろう。
私の名前は日高十郎。
金と女は全て手に入れてきた。
しかし、私は童貞だ。
早漏のため、
ゴムをつけた瞬間イってしまう。
そう、つまり
ゴムとセックスしているだけなのだ。
お わ り
早漏についてはコチラ!
早漏に関する記事をまとめてます!
勃起不全(ED)
についてはコチラ!
勃起不全(ED)に関する記事をまとめています。
あなたに合う薬はコレ!
「どの医薬品を買ったらいいか分からない」
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